地域密着型サービスのひとつで、
介護保険制度が改正された平成18年4月に創設されたのが
小規模多機能型居宅介護です。
介護が必要となった高齢者が、できるだけ住み慣れた地域で、今までの人間関係や生活環境を維持できるよう、
「通い」を中心として、「訪問」や「泊まり」のサービス、いわゆる「デイサービス」「ホームヘルパー」
「ショートステイ」を利用者の状態や希望に応じて、随時1ヵ所で利用できる複合的な介護サービスです。
利用は認知症の高齢者が中心になりますが、それ以外でも利用可能です。また、1事業所あたりの登録定員は25名以下となっており、
スタッフとの人間関係も築きやすい環境と言えるでしょう。
但し、小規模多機能型居宅介護を利用すると、他の介護サービスが受けられなくなり、従来お世話になっていた
ケアマネージャーとの関係も途絶えてしまうことになるので、一歩を踏み出せない高齢者が多いようです。
そのような理由から、利用者の確保に苦戦している事業者が多く、また、介護保険から支払われる報酬が
個別にサービスしている施設に比べ抑えられているので、赤字経営している所もあるようです。
小規模多機能型居宅介護は定額制が特徴で、毎月決まった料金を支払えば、利用者がさまざまなサービスを自由に
受けることができます。家族に急な用事ができても食事や泊まりの面倒を見てもらうことが可能です。
但し、定額制のため、手抜きする業者が発生する可能性も考えられるので、業者選びは慎重に行う必要があります。