両親も70代半ばに差し掛かり、体力も衰え、母も軽い認知症だったので、
父の不安はますます大きくなり、弱気な発言が目立つようになりました。
私は、今後どのようにして両親の面倒を見て行こうかと考え始めた
その矢先に母がまた倒れたのです。両親の近所に住む親戚の者から連絡が有り、母を病院に運んだから
すぐに来て欲しいとのこと。不安がよぎりました。
病院に到着すると、父がおろおろしています。
母はかなりの高熱で、ひどい頭痛がするとのこと。いつもお世話になっている近くの診療所だったのですが、
念のため、大手の病院で検査してもらいなさいと紹介状を書いてもらいました。
母は意識はあるのですが、もうろうとしています。大手の病院に運び込み、診察してもらったところ、
肺炎と診断されました。即入院です。しかし私はその診断に疑問を抱きました。
20年前のあの悲劇が頭の中をよぎったのです。
しかし、会話ができる状態で意識も先程よりしっかりして来たので、
入院の手続きや準備を進め、その日は病院に任せて帰宅したのです。
翌日、心配で朝早くから病院へ向かいました。すると看護師さんが、昨夜母がベッドから起き上がって徘徊していたと言うのです。
そこで初めて異常に気付き、朝一で脳を調べたところ、脳内出血をしていたことが判明しました。
悪い予感は的中です。
高齢のため、手術するのは危険だということで、薬を投与して治療することになりました。
そして、この誤診の影響で、母は急激に容態が悪化し集中治療室へと運ばれたのでした。
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延命治療〜主治医からの呼び出し。覚悟を決める