危篤状態

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危篤状態〜主治医からの宣告。親族召集

ある日の夕方、病院から電話が。その日の当直医からで、母の容態が悪化したと。 そう言えば前日、痰が絡まった咳をしながら苦しそうにしていました。

で、延命措置はするのかしないのかと唐突に聞いてきたのです。 主治医には、手の施しようがない場合は、成り行きに任せてくださいと伝えていたので、 カルテにそう書いてあったのでしょう。 いきなりそう言われても、答えれるわけがありません。

すでに手の施しようがないのか、 まだ助かる可能性はあるのか、そんな説明もなく、唐突に聞いてきたのです。 「もう助からないんですか?」と聞くと、「このケースでは持ち直したとしても、 同じことの繰り返しですよ。」と当直医。もっと言い方があると思いませんか?

私は「とりあえず、最善を尽くしてみてください。」こう伝えました。 すると当直医は「わかりました。」ガチャッ!と電話を切ったのです。 他人の命なんてこんなものなのか、と悲しい気持ちになりました。

そして翌日、主治医に呼び出されたのです。 「今までの経験上、この状態から回復したケースはありません。 早急に親族の方に集まって頂いた方がよろしいかと思います。」 さすがに今回だけはとても辛かった。母が凄く可愛そうに思えてきて、正直もう楽にさせてあげたかった。 私は、この時点で覚悟を決めることにしました。

親族に連絡を取ります。次々に親族が駆けつけます。 主治医によると今夜が山だと。 皮肉なことに、翌日は父の誕生日だったのです。

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