ついに退院の日がやってきました。入院した頃は真夏の暑い日でしたが、気が付けば厳冬です。
時間通りに、介護施設から担当の介護福祉士さんが迎えに来てくれました。
本来、退院は嬉しいはずなのですが、私は何か不安です。
と言うのも、病院は医療を施し病気を治す所。今から入所する老人介護保健施設は、リハビリ等で心身機能を回復させ、
自宅に復帰させることが目的だからです。
そう、その考えの基に運営されているので、現時点での母の状態からすると、
辛い状況ではないかと推察したからです。デイサービスでお世話になっていた頃と、心身の状態が全く違うのです。
しかし、成り行きからこうせざるを得ない状況だったので、とにかくお願いすることにしました。
病院では、殆どレンタルできたのですが、施設では衣類や必要最低限の生活用品をこちらで用意しなくてはなりません。
洗濯は業者に依頼することにしました。行方不明になることが多いので、全てに油性マジックで記名して、写真を撮ります。
案内された部屋ですが、一番奥の端にある2人部屋の窓際でした。何か薄暗く雰囲気の悪い部屋でした。
食堂には要介護度の高そうな高齢者さんが約30人程度車椅子に座ってうなだれています。
施設では、できるだけメリハリをつける意味に於いても、昼間はベッドで寝かせないで、極力車椅子に座らせておくようです。
自宅復帰を目標に掲げているわけですから、その方針は分かるのですが、
現時点での母にはかなり負担が大きいのではないかと心配になりました。
もちろん、施設側も無理はさせずちゃんと対応して
くれるのでしょうが、母は元来無口で我慢するタイプなので、スタッフの方に明確な意志表現ができないのではないかと
不安を抱きながらお任せすることにしました。
これは、病院にも言えることですが、一人か二人の担当者やスタッフ方に、母の状況をいくら説明したところで、
数多く勤務するスタッフ全員には伝わらないと言うことです。スタッフ一人一人に把握してもらえるには、
長期間に渡って各自に様子をみてもらうしかないと言うことです。
その後、顔を出しに行く度に、母は車椅子に座っているのですが、真っ直ぐな姿勢を保つことができず、
いつも身体を斜め30°ぐらい傾けた状態で座っているのです。直しても直しても傾きます。
恐らく本人は、かなりのストレスがあるのではないかと推察しました。
だからと言ってベッドに寝てばかりと言うわけにはいきませんし、頭の痛い問題ですね。頑張れ!
次のページへ >>
肺炎〜再入院。老健の対応に疑問あり