父が入所して間もない頃です。同室の方で、非常に感じの悪い人がいました。
挨拶しても無視。私が部屋に入ると、歩行器で部屋から出て行きます。
殺気立った顔付きで、一目見てこう思いました。間違いなく父とぶつかる。
でも、部屋を変えてくれと言えるわけがありません。様子を見ることにしました。
次に行った時、部屋に誰もいないことを確認して、父がこう言いました。
「隣の人、俺が暑いから介護員さんに頼んで冷房入れてもらうやろ。
そしたら、すぐスイッチ切りに行きよるねん。」「暑いのに、いつも窓開けよるし。」
早速始まっていました。でも、まだ一言も口をきいていないそうです。
また違う日のこと、私が父の部屋を訪れた時、その人は私の顔を見るなり、
いきなりテレビのボリュームを上げたんです。それも、耳障りなぐらいの大音量です。
この人は病んでるなと思いました。気にせず、父といろんな会話をしていると、
また歩行器で出て行きました。いや〜本当に感じ悪いです。父が心配です。
そして、ついにその日がやって来ました。施設から電話です。
父が同室の人と喧嘩したので、部屋を変えようと思いますがよろしいですか?と。
結局口論で済んだので、怪我は無かったみたいですが、理由を聞くと、
父が、ある介護士さんに頼み事をしていたのですが、対応がかなり遅く、しびれを切らせて文句を言っていたそうです。
すると突然、例の人が、「うるさいんじゃ。黙って聞いてたら好き勝手ぬかしやがって。」
父が「誰に物ぬかしとんじゃ。」と反撃すると、「俺はお前が来てから、いびきがうるさいから寝られへんのじゃ。
文句ばっかり言いやがって。息子呼んで来い!」・・・こんな感じでバトルになったようです。
なぜ、息子を呼べと言ったのか、それも気になります。
この人は父に対してかなりストレスを溜め込んでいたみたいです。
我々兄弟も、父が入所して間がないので、不安だろうと毎日日替りで部屋を訪れ、約2〜3時間食事介助したり、マッサージなどしながら
会話していたのを見て、きっと嫉妬していたんだと思います。その人のご家族が来られているのを一度も見たことがなかったですし。。
結局、この喧嘩のお陰で部屋を変わることができ、結果的に良かったのですが、なんと移動先の部屋で、
移動して間もなく、誰かが入って来て、その部屋に居た人と喧嘩が始まったそうです。
口論ではなく殴り合い。父はこっそりブザーを鳴らし、すぐに介護員が来たので収まったそうですが、
恐らく相手は例の人だと思います。
いつの間にかその人も居なくなり、移動した部屋の人とも問題なく過ごしているので
今は平和です。しかし、いろんな人がいるもんですねえ。気を付けましょう。
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