街中を歩いてみると、いたる所にバリアフリーが施されているようになりました。
障害のある人や高齢者が社会生活を営む上で、障壁(さえぎるもの)いわゆるバリアとなるものを取り除くという意味で、
段差をなくたり、通路の幅を広げたりといった施工がよく見受けられます。
しかし、現実的にはまだまだ普及していないと感じています。
月に一度、父を眼科に連れて行くのですが、その日は気分転換の意味で外食することにしています。
近くにファミリーレストランが3店舗あるのですが、その内2店舗は1階が駐車スペースになっており、
2階に店舗があります。しかし、困ったことに階段しかありません。
駐車場や階段に障害者のためのシンボルマーク(車いすのイラスト)が表示されているので、
何らかの手段があるのだろうと店の人に尋ねると、結局、数名の従業員が車いすを持ち上げて運ぶとのことだったので、
怖いから私がおぶって2階まで運びました。
あのシンボルマークは、障害者でも安心して使えるという意味合いがあるのでは?と疑問を抱きました。
トイレを使用したのですが、通路が狭くて車いすもギリギリ通る幅しかなく、トイレの中も何とか入れるくらいのスペースだったので、
とても窮屈な思いをしながら介助しました。
ふだん自分で行動するだけだと、このような不便さを殆ど感じることはありませんが、
父を車いすで介助する立場になってから、いろんな場所でバリアフリーが行き届いていない現実を目の当たりにしています。
先日も、地下鉄で線を乗り換えるためにエレベーターを利用しようとしたのですが、エレベーターの設置場所が分かりにくく、やっと見つけたと思ったらホーム反対側の
一番端だったので、人ごみを避けながら長い距離を歩くはめになりました。
もしよければ、一度車いすの介助をしていると想定しながら街中を歩いてみてください。
ここは無理だとか、不便だとかいう所が多いことに気付かれるはすです。
肢体障害・視覚障害・聴力障害・・・と、持つ障害により感じ方は様々だと思います。
全ての障害者が安心して暮せる環境作り、そのためにはまず、その人達の立場になって
理解するところから始めなくてはいけないのではないでしょうか。