先日、読売新聞の1面に「65歳以上滞納182億円」という見出しがありました。
2006年度における全国主要都市と東京23区の計73自治体での介護保険料の滞納額だそうです。
やはり2006年度春からの保険料引き上げが大きく影響しているものと思われます。
第1号被保険者(65歳以上)の保険料は、制度発足当時、全国平均で2911円だったのが、
2006年度は平均4090円となったそうです。
背景には、高齢者が増加しサービス給付が拡大していることが要因だと思われますが、
今後ますます高齢者は増加の傾向をたどる一方で、団塊世代の方たちが第1号被保険者になる頃には
一体どうなっているのか、政府の今後の政策に関心を寄せざるを得ません。
高齢者の保険料は原則年金から天引きされますが、年金支給額が18万円未満であったり、年金を担保に
融資を受けている人などは窓口で直接支払う普通徴収で、その内の約2割の方が滞納されているとのことです。
厚生労働省はこのことを受け、2006年3月、学識者らで構成する「介護保険料の在り方等に関する検討会」
を設け、区分ごとに保険料を定額にした現行方式から、収入に一定の率を乗じて決める「定率性」への切り替えを
検討しているようです。
これにより、低所得者の負担緩和につながるとしているみたいですが、本当の意味で
具体的な解決策といえるのでしょうか。
こうなることは十分に予想できていたことでしょうし、もっと早い段階で少しでも予防できる策はあったはずです。
我々も国の政策に任せっきりにせず、介護予防と同じく、いずれ訪れるであろう介護地獄を予防する対策を
各家庭や学校、地域単位で考えて行く必要があるのではないでしょうか。まずは家族会議から始めましょう。